今田 健太郎 弁護士のブログエントリー一覧
弁護士 今田 健太郎
2012年10月19日(金)
弁護士と医師はどちらがよいか
こんにちは。
弁護士の今田健太郎です。
朝晩の冷え込みが感じられる季節となりました(我が家は、四六時中、気温
も空気も寒いですが)が、いかがお過ごしでしょうか。
先日、弁護士を志す若者が減っているとの新聞記事を読みました。
これまでは、一般的に、医師や弁護士は、社会的ステータスの高い職業とし
てカテゴライズされてきましたが、どうやら弁護士業界の実態が明らかになりつつあるようです。
かくいう私自身、近時、医師に対する憧れの念を禁じ得ません。
① 医師は患者からお医者様と尊敬され「頼られる」存在ですが、弁護士は依頼人から「雇われる」存在であること、② 医師は病気を治すと感謝されますが、弁護士は勝訴しても多方面から恨まれることが多いこと、③ 機内で急病人が発生し、「お医者様はいらっしゃいますか。」と呼びかけられた際、医師が名乗り出ると英雄になることはあるが、弁護士ですというと邪魔者扱いされること、④ 身内に医師がいれば頼りになるが、身内に弁護士がいても煙たがられるだけである、といったようなイメージがあるからです。
また、知り合いの医師をみていても、生活に余裕があり、肌つやの良い先生
が多いため、土気色の顔で溜め息ばかりついている弁護士とは、もはや違う人
種のように感じられます。
今さらですが、比べるのが間違っていたように思います。
ところが、驚くべきことに、私の知り合いで、医師と弁護士の両方の資格を
同じ年に取得した、東大医学部出身の天才的頭脳の持ち主がいますが、彼は、
なぜか弁護士業をメインにしています。
よほどのMなのか、血が嫌いなのか、あるいは、凡人には理解できない何か
を「弁護士」業に見いだしているのか、今度会ったら徹底追及してみようと思
います。
弁護士 今田 健太郎
2012年08月01日(水)
弁護士は不自由業
弁護士の今田健太郎です。
今さらながら、弁護士である自分の得意分野は、トラブルに巻き込まれた人の弁護をすることであり、苦手分野は、トラブルに巻き込まれた自分の弁護をすることです。交渉ごとでは簡単に負けませんが、妻との口論では勝った試しがありません。
我が身には、さっぱり役に立たない職業に就いています。
このような職業とは知らず、憧れを抱いて司法試験を目指した一つのきっかけは、書店で、「弁護士は自由業である。」というフレーズを目にしたときでした。
会社を辞め、弁護士になって自由を謳歌するぞと、苦しい受験勉強を開始したときから、不自由な生活が始まりました。
受験時代は、朝から夜まで勉強が続き、自由な時間などありません。
合格後は、司法研修所で濃密なカリキュラムが組まれており、不自由なことこのうえありません。
何とか抵抗しようと、わずかに空いた時間で異業種交流会などに参加するのですが、開始早々、女性陣から「結婚する気があるのか。」という、絶大なる心理的束縛を生む質問が投げかけられ、あえなく自由恋愛の雰囲気さえ玉砕されます。
こうして、不自由に慣れた頃、弁護士の生活が始まりました。
朝は、子供の送迎に始まり、事務所に到着すると、メールチェック、電話対応、起案、打ち合わせ等に追われ、警察署での接見が混み合い、昼ご飯の時間も確保できないまま慌てて法廷へと駆け込んだならば、裁判官にチラリと時計を確認されるという心理的圧迫を与えられます。
事務所に戻ると、電話メモやメールがまたしても大量に溜まっており、それらを処理していると、あっという間に夕方の時間です。弁護士会の委員会などに出たあとは、顧問先や同業者等との会合が待っており、クタクタになって午前過ぎに自宅に戻ると、今度は足音さえも自由に立てられません。
法廷や日弁連の委員会などで、数ヶ月先の予定まで埋まっていることも珍しくなく、長期旅行など、夢のまた夢です。
近々、「弁護士は自由業である。」と書いていた弁護士を、不実の告知で訴えようと思っています。
弁護士 今田 健太郎
2012年05月15日(火)
夫としての弁護士
こんにちは。弁護士の今田健太郎です。
弁護士をしていると、色々な頼まれごとが舞い込みますが、その一つに、知り合いの独身の女性から、「誰か独身の弁護士を紹介してください。」といったものがあります。
どんな人がタイプ?と聞くと、「優しければOKです。」という回答が8割です。
しかし、具体的に詳細を詰めていくと、実際のところ、数多くの条件を満たしていなければならないことが判明します。
①人並みの容姿は欲しい、②贅沢は言わないが生活には余裕が欲しい、③休日には家事や育児も積極的にこなしてくれる、④平日はあまり早く帰って来なくていい、⑤食事は簡素なものを受け入れてくれる人がいい、⑤親とは同居したくない、⑥できれば長男以外がいい、そして最後に、⑦優しい、といった具合です。
最近、若手の弁護士も増えており、それなりに独身男性もいますが、これら全ての条件をクリアし、かつ、紹介相手となる男性弁護士もまた女性を気に入るとなると、カップル誕生は、次第に天文学的確率の低さになってくるのです。
では、現実的な話に戻すと、私の周りにいる既婚弁護士に映し出される「夫としての弁護士像」はどのようなものでしょうか。
①仕事が比較的多忙で夜帰ってくるのが遅い、②仕事が早く終わったとしても、依頼者や業界の人と飲みに行っているケースが多い、③年度や月ごとに収入にばらつきがあり、必ずしも経済的には安定していない、④離婚相談等を毎日のように受けているので、妻に大きな期待をしなくなる、⑤疲れていて覇気を失っている、⑥優しいかどうかは機嫌次第、といった特徴があります。
結局のところ、相手の男性に何を望むかによって、魅力的な存在となりうるかどうかが決定されるようです。
弁護士 今田 健太郎
2012年02月24日(金)
財布の中身
弁護士の今田健太郎です。
先日、東京へ出張に行ったとき、ふと財布の中身をみると、8000円しかありませんでした。大学時代は別として、社会人にもなると、どことなく1万円は入っていないと不安になります。
クレジットカードや電子マネー(スイカやイコカ)なども合わせて持っているため、よほどのことがない限り、移動に困ったり、飲み物を買えないといったことはありませんが、やはり「現金」がないという事実は、どことなく不安を煽るものです。
日本は、まだまだ現金主義であるということを再認識します。
おもむろにATMコーナーを見つけ、何気なく残高照会をします。
前回とほとんど変わっていないであろうことは薄々感じているのですが、毎回のように、「あれ、もう少しあったんじゃないかな。」という期待感を打ち砕かれ、2~3万円を引き出し、財布にしまうのが常になっています。
こうしてみると、私の財布の中身は、サラリーマン時代からあまり変化がないという現状に気づきます。
10万円単位で豪快に持ち歩いてみたいものですが、バブルの崩壊以降の日本経済と同様、この点についての右肩上がりは期待できないようです。
もっとも、現金が少ないというのは、「恐喝されたときの損害が少ない。奢ることを強要されたときに何よりの抗弁になる。財布が薄くてズボンのポケットがごわつかない。」といったメリットもあります。
こうして、私は、また休日や時間外に手数料をとられながらも、2~3万円を引き出す作業にいそしむことになるのです。
弁護士 今田 健太郎
2011年12月12日(月)
ステキなエキストラ
弁護士の今田健太郎です。
先日、ステキな金縛りという映画を見ました。
深津絵里が、ドジな弁護士役を見事に演じており、その他の役者さんも、それぞれイイ味を出していたので、全体的にレベルの高いコメディ作品だなと感じました。
ところで、僕は、大学時代、3年間ほどエキストラのアルバイトをしていたので、つい映画やドラマを見ていると、ついつい「通行人」とか「談笑している人」といったエキストラに目が走ってしまいます。
そして肝心な場面を見逃してしまうのです。
エキストラは、それぞれプロダクション(芸プロとか劇団東俳といったところ。)から仕事の依頼がくるのですが、「学生風の格好で、○○駅に集合」「ちょっとくたびれた若手サラリーマン風で、○○スタジオ集合」といったように招集されます。
現場に着くと、「口バクで会話しながら歩いてください。」とか、突然、男女のペアにさせられ「カップルのようにいちゃついて会話してください。」といったような無茶ぶりの指示が出ます。デキが悪いと、「カット~」という大きな声が響いてお叱りを受けます。
学生時代は時間もあったので、自分がエキストラとして出演したドラマなどは、録画したうえで画面をギラギラと眺め、「あ、2秒映った!」などと、テンションを上げていましたが、撮影の裏側を見ることができて(ときには俳優さんや女優さんも間近に見たり、運が良ければちょこっとお話したりできたりして)、大変楽しいアルバイトでした。
そういったわけで、ステキな金縛りを見ていても、集中しようと思えば思うほど、パブロフの犬のように、条件反射で、つい通行人などに心を奪われ、肝心な場面を思い出すことができません。
そういえば、エンディングのシーンは何でしたっけ。