弁護士 谷脇 裕子
2013年05月27日(月)
「ル・マル・デュ・ペイ」
「ル・マル・デュ・ペイ」とは、最近話題になった村上春樹さんの新作の中で用いられている表現で「田園が人の心に呼び起こす理由のない哀しみ」を意味するフランス語だそうです(「そうです」、というのは、私自身は本の紹介記事を読んだだけで、本文を読んでいません。)
この「田園が人の心に呼び起こす理由のない哀しみ」というフレーズを読むと、なぜか目の前に情景が浮かび上がり、胸が締め付けられるような感覚を覚えます。今の自分と遠い記憶のようなものが結びつき静かに揺さぶられる気がするのです。
それは、変わらない普遍の風景が、かつての何の不安もなく未来に何かあると信じていた子どものころの感覚を呼び覚まさせ、同時にそれに対する喪失感や諦め、自分だけが変わってしまったという時間感覚の儚さ、人生の短さを教えてくれるからなのか?
国境を越えて人々のDNAに訴えかけてくるような何かをもった表現の存在に、(本は読んでいないのに)感動している最近の私です。
弁護士 上椙 裕章
2013年04月30日(火)
ポケモンカードゲーム
ポケモンにはまっている小1の息子に付き合って、週末になるとポケモンカードゲームをしています。
「ピカチュウ」くらいしかポケモンの名前を知らず、
「ピカチュウ」が「ライチュウ」に進化するのは分かるけど、なんで「ポッチャマ」の進化が「エンペルト」なんだよ、「オッチャマ」とか「ボッチャマ」とか分かりやすい名前にしてくれよ、とか思っていた私も今ではずいぶんポケモンに詳しくなりました。
このゲーム、大人から子どもまで遊べる良くできたゲームで、火系統のポケモンは水系統のポケモンに弱く草系統のポケモンに強いとか、素早く進化させるためのカードとかいろいろあって、それなりに戦略を練る必要があります。
当初は、大人なお父さんが、上から目線で息子を指導してやっていたのですが、次第に息子が賢くなり、そして息子の持っているカードが凶悪に強くなり、いつの間にか息子に勝てなくなってきました。太平洋のような広い心で臨んでいたはずなのですが、実は水たまり程度の心の持ち主だったのか、負けるたびに私の機嫌は悪くなります。
今では、まだ息子には使えないインターネットでせっせと最強の組み合わせを調べ、欲しいカードの大人買いを目論んでいる始末です。
誰か私に、息子の「ミューツーEX」&「エンブオー」コンビに勝てるカードをください。あいつらさえ倒せれば、きっと父の威厳も広い心も取り戻せるはずなのです。
弁護士 上椙裕章