弁護士 今田 健太郎
2021年06月10日(木)
悩みは解消されるものだと気付くこと
弁護士の今田健太郎です。
みなさんは、今悩みを抱えていませんか。社会の中で生きている以上、トラブルから避けて通ることはできません。私だって同じです。
しかし、こうした悩みに直面した際、多くの場合には、心療内科などに通院して医師に相談にのってもらう、あるいは、心理学者が解説している「悩みが軽くなる」といったメンタルケアの本を読む、といった方法をとる人が多いかと思います。
もちろん、こうした方法は有効であり、悩みが軽くなったという方々はたくさんいると思います。
しかし、他方で、悩みに直面している最中は、現実に起こっている悩みのみならず、本来不要な悩みまで色々と考え始めて、雪だるま式に悩みが増えてしまう傾向があり、こうしたときには、様々なアドバイスも素直に聞き入れることが難しいことがあります。
少々途方に暮れてしまった場合、我々はどうしたらよいのでしょうか。
ここで、少し冷静になって立ち止まってみる必要があります。
みなさんが抱えているトラブルは、純粋に自分の精神的な内面の部分なのでしょうか。それとも、社会の仕組みから発生しているトラブルが原因となっている部分も多いのでしょうか。
私が弁護士として、日々相談にのっている経験からすれば、多くの場合には社会が作り出した仕組みの中で発生している、社会的なトラブルに巻き込まれて、その結果、精神状態にも影響を与えていることがほとんどであるように思います。
離婚、借金、住宅ローン、近所づきあい、相続、リストラをはじめ、浮気がばれて慰謝料を請求されている、携帯サイトをいじっていたら過大な請求を受けた、売掛金や請負代金が回収できない、会社の運転資金が回らない等々、挙げていたらキリがありませんが、実に、みなさんが抱えている悩みというのは千差万別であり、かつ、社会の仕組みの中で発生しているものなのです。
ここで大切なのは、自分が抱えている悩みの種類を分析し、社会の中で発生しているトラブルについては、弁護士や税理士といった専門家に悩みごと全て丸投げして、自分は心の問題(=自分の信念を見失わないように生きる)を解決することに全精力をつぎ込むことです。
要するに、この先、このトラブルがどうなるか分からないから不安なのです。これは病気でも同様のことだと思います。どういう結果であれ、このトラブルがどのような方向に発展していくのか、あるいは、どのように解決されていくのか、専門家からアドバイスを受けることによって、見通しが立ちますので、自分の悩みがウソのように消えていくことがあります。
私も相談にいらした方が、「先ほどまで自分の命を絶つことまで考えていましたが、今日からぐっすり眠ることができそうです。」と言って頂いたことも一度や二度ではありません。
それは、自分の悩みが、専門家である第三者から捉えれば深刻なものではないということに気づき、しかも、その悩みは専門家によっていずれ解決されるものであるということ、そして、自分の中で優先順位をつけて、本当に失ってはいけないものは何かという部分に目覚めたとき、思いもかけず人は楽になるものだからです。
悩み=専門家に頼って解決できる部分+自分の心の持ちようによって解決されるという枠組を理解していただき、弱ったときには、弁護士をぜひ頼ってみてください。
必ずや力になります。