弁護士 谷脇 裕子
2020年01月06日(月)
西国寺
先日、私の夫は、仕事で尾道を訪れたついでに、西国寺というお寺に参ってきたそうだ。何しに?と思ったら、毎週末のように我が家に泊まりに来る姪(私の妹の娘)の中学受験が近づいてきたので、その合格祈願のためとのこと。
私たち夫婦は彼女のことを赤ちゃんの頃から知っている。彼女はとても聡明だし優秀だとは思うのだけれど、どうもコツコツ覚えたり、地道な努力をすることが苦手なようだ。彼女のお母さん(私の妹)は、粘り強い努力ができる人なので、やはり親子といっても一個人、全く違うものだなと実感する。それに、我が家には彼女の兄(私の甥)もよく泊まりに来るのだが、彼が時間を惜しんで勉強する姿とは対称的で、彼女はいつも、なんだかフワフワ(?)して見える。
・・・結果、彼女は、数学や理科などその場で考える教科はよくできるが、国語(漢字)や社会(歴史、人名、地名)など、地道な暗記を要する科目は、まずいことになってしまう。まあ・・・それも彼女の個性。「その一瞬を生きる人」なのだろう。
さて、夫は、尾道で西国寺にお参りした際、御守りをひとつ購入していた。仕事帰りの夜9時過ぎに近所に住む妹の家にそれを届けに行ったところ、姪はまだ塾から帰っていなかったので(そうは言っても夜遅くまでがんばっているんだなぁ・・・、当然か)、彼女のお母さんに御守りを託すことになった。
その夜、姪から夫に届いたお礼のメールには、「今日は御守りありがとう。大切にします。足腰、風邪には気をつけます。」というメッセージが・・・。
足腰???
そうだ。しまった。西国寺は足腰と健康祈願のお寺だった・・・と夫(境内には巨大な「わらじ」が祀られている。だから御守りもミニわらじ)。
もとより合格祈願、学業成就のお寺ではない。
夫曰く「でも、それでもいいんだ。僕が本当にお願いしたかったのは、『彼女が体調を崩さずに元気に受験に挑戦して欲しい。』ただ、それだけだったのだから。」
姪っ子ちゃん、身体に気をつけて元気に受験を乗り切ってね。
叔父と叔母はそれだけを願ってるよ。