弁護士 上椙 裕章
2018年11月12日(月)
獄門島
意を決して、東西ミステリー100で燦然と1位に輝く獄門島(横溝正史)を手に取る。
実は、これまで横溝正史のミステリーをほとんど読んだことがない。
理由は簡単で、映画化された金田一シリーズの印象が強く、何となく推理小説というよりもオカルト的な要素を強く感じていたから。
結論からいうと、食わず嫌いでした。横溝先生ごめんなさい。
ついでに、勢いで本陣殺人事件も読みましたが、いずれも大変面白かったです
時代背景や殺人の動機など、平成の世には合わない点は多々あれど、さすがの一言。
三姉妹に同情はあまりできませんでしたが、真犯人の言い分もちょっとひどすぎる・・・
いわゆるどんでん返しが用意されているわけではありませんが、屏風の俳句に隠された謎、「○○だが仕方ない」に込められた意味に、謎解き編で、「なるほど!」と思わず膝を打つ感じです。
ただ救いがない。この悲しすぎる結末は何とかならないものでしょうか。
読後感はあんまりよくありませんでした。
弁護士 上椙裕章