弁護士 上椙 裕章
2018年02月09日(金)
占星術殺人事件
新本格ミステリー第2弾は島田荘司の「占星術殺人事件」
週刊文春の東西ミステリーベスト100(2012年版)で第3位にランクする名作です。
何十年も前に起きた事件を、当時の資料をもとに御手洗潔が推理していくという構成
御手洗潔が、かの名探偵シャーロックホームズをこき下ろす場面
そして何より、驚愕の連続殺人トリック!
あっという間に読み切ってしまいました。
いやあ、面白かったです。
ただ惜しむらくは、
少年マガジンで連載されていた「金田一少年の事件簿」で使われたトリックが
この「占星術殺人事件」のトリックを真似ているという話を知っていたため、
「金田一少年の事件簿」を読んだことのある私には、
「占星術殺人事件」の生命線とでもいうべきトリックを読む前から知っていた。
たぶん、トリックを知らずに読んだら、全身に鳥肌がぞわぞわ立って、おしっこちびってたかもしれない。
そんな独創的なトリックであるが故に、「金田一少年の事件簿」を読んでしまった昔の自分を恨む。
真っ白な状態で、この小説を読んでみたかった。
東西ミステリーベスト100のトップ10作品を半分以上読んだことがなかったので、つぎは、燦然と輝く第1位「獄門島」を読んでみようと思う。
弁護士 上椙裕章