弁護士 上椙 裕章
2013年10月22日(火)
公設事務所の引継式
先週末、日弁連から選任されて支援委員をやっている関係で、岩手県沿岸部にある宮古ひまわり基金法律事務所の引継式に出席してきました。
前任者の小口弁護士は、震災復興のために獅子奮迅の働きをしてきた弁護士で、その活躍ぶりはこんなブログでは語り尽くせません。ただただ、頭が下がる思いです。
また、後任として着任した吉水弁護士は、地元宮古市の出身で、そのまま宮古に定着する予定だそうです。吉水弁護士の故郷の復興へ熱い思いを聞いていると、こちらも胸が熱くなりました。
公設事務所の引継式に参加して、公設事務所に赴任している現役の弁護士と話していると、自分の弁護士としての原点というか立ち位置を思い出します。
6年前、私が、彼らと同じように公設事務所へ赴任したときに抱いていた弁護士過疎解消の一助となりたい、社会的弱者の味方であり続けたい、そして目の前の困っている人を助けたいという思い。日常の業務に忙殺され、それなりの人数を抱える事務所の経営者になると、あのとき自分が持っていた理念、描いていた弁護士像から少しずつ離れていってしまいます。
そんななかで、公設事務所の所長弁護士たちの身を粉にして行っている公益的活動に耳を傾け、その活動の源となっている情熱に触れると、「ああ、自分もこういう熱い思いを持っていた」と今の自分を恥じ、「彼らに負けないよう頑張ろう」と思いを新たにします。
さて、彼らに刺激を受けて帰ってきたわけですから、今週から初心を思い出し、公設事務所の現役弁護士たちに負けないよう、彼らと志を同じくする仲間であり続けられるようガンバリマス。
弁護士 上椙裕章