弁護士 福田 浩
2012年10月09日(火)
お父さんたちの運動会
先日、秋晴れの土曜日、近所の公園で、子供たちの運動会を楽しんできました。鳴り響く行進マーチの曲目は現代的ですが、かけっこ、パン食い競争、玉入れ、綱引き、マスゲームなどの演目は、今も健在です。保護者参加のリレー競争もありました。
我が子を目の前にしたお父さん方の意気込みには、凄いものがあります。今日の日のために買ったとしか思えない真新しいスポーツシューズを履いている人。本気モードで走ろうとしているのか、入念にアキレス腱を伸ばしている人。後ろの人と、バトンの受け渡しの練習を繰り返している人。スタート時間が近づくにつれ、場内は静まり、たがが大人のかけっことは思えない、異様な緊張感が漂ってきます。ピストルの轟音とともに、スタートダッシュ、白熱したコーナー手前のポジション争いをする姿に、おとなげないなぁ、などと軽口をたたいてはいけない雰囲気です。
何が楽しいって、それは、真剣モードで走り出したお父さん方が、スタートするや否や足をもつれさせたり、コーナーでスリップダウンしたりして、転倒してしまうことです。昔取った杵柄、若いころのイメージそのままに、肉体的な衰えは如何ともしがたく、そのギャップに気が付いたときは、すってんころりん。不遜ながら、待ってました、とばかりに場内は大盛り上がりです。
でも、転び方からして猛烈に痛いのではないかと思われても、パパ頑張って、という我が子からの悲痛な叫びに、すくっと立ち上がり、足を引きづりながら、血を流しながら、最後まで走り抜くお父さんに姿に、場内からは万雷の拍手が起こります。きっと、子供たちに、何事にも、一生懸命、最後まで取り組むことの大切さを、我が身を削って知らしめたことに感動を呼ぶのかもしれません(そんな大げさなことでもないか…)。
ともかく、お父さん方、怪我にはくれぐれも注意しましょう。
弁護士 福田浩