弁護士 中岡 正薫
2012年10月01日(月)
新司法試験受験生へ
先日、新司法試験の合格発表がありました。
今年も友人何人かから合格の報せを聞きましたが、彼らの1年間の努力や苦労、苦悩を知っていただけに喜びもひとしおです。
見事合格された方、本当におめでとうございます。司法修習までしっかり英気を養ってください。
残念ながら合格に至らなかった方は、結果発表から3週間弱が経ちましたが、少しは心落ち着きましたか。
来年に向けて試験勉強のスタートはきれそうですか。
もしまだ立ち直れないという人がいたら、2、3日趣味に没頭して心と身体をリフレッシュしてみてください。何事もスタートが肝心です。
試験までの約8ヶ月を頑張るためのエネルギーを蓄えてください。
既にスタートをきった人は、今年の結果を踏まえて、自分に何が足りなかったのか、合格するためには何が必要なのか、来年の試験当日をゴールにして逆算でじっくり計画を立ててみてください。
必ず逆算して計画を立て、100%を目指すのではなく、約8ヶ月の中でやらなければならないことをやるようにしてください。
なぜ今年、自分は合格できなかったと思いますか。
ロースクールの教授が悪かったから?
司法試験と関係のない課題ばかりやらされたから?
勉強をする環境が悪かったから?
程度の差こそあれ、試験勉強を開始したときから試験に至るまでに不遇やアクシデント、不幸はつきものです。
試験当日に高熱を出しながら受験をした人、試験直前に身内を亡くした人もいます。
今、合格できなかった理由として考えるべきことは自分の弱点の把握と試験対策「だけ」です。
それ以外のことを考える余裕はきっとありません。
努力すれば必ず合格できる、なんていうきれいごとを言うつもりはありません。試験まで必死に勉強したのに努力が実を結ばなかったという人もいるでしょう。
でも、それでも徹底的に努力してください。
9月11日に味わった悔しい気持ちを思い出して努力してください。
皆さんが法曹になることを心待ちにして応援してくれている家族や彼女、友人のことを思い出して努力してください。
日本全国で明日の法律家を夢見て頑張っている受験生に、心よりエールを送ります。
弁護士 中岡正薫