事務局 広島事務所
2012年02月01日(水)
少数派
私が社会人になった頃は、Windows95発売前で、パソコンは一部の趣味な人が使っているもの、といった感じでした。もちろん、日本ではインターネット黎明期でした。
当時の裁判書類は、縦書きで、用紙はB4サイズ袋とじ、もしくはB5サイズ。縦長に用紙を配置し、右側を綴ってやりとりしていました。
筆記具としては、ワープロ専用機を使っている事務所が多く(手書き、というところもあったくらいです)、パソコンを導入している事務所はワープロソフトとして「一太郎」や「OASYS」を使っているところが多かったように思います。
「一太郎」は裁判所が使っているから。
「OASYS」は、裁判所がパソコンに移行する前にワープロ専用機で同ソフトを使用していたから、だったように覚えています。
当時の裁判文書は縦書き一文字の中に“(ワ)”とか“(家イ)”といった事件番号を表示していたので、一太郎専用の「裁判所外字」と呼ばれる専用外字ソフトが全庁で使用されていました。
そんなこんなで、私が使い慣れているのは一太郎とATOKなのですが、いつの間にか世の中は「ワープロソフトといえばWord」という状態になってきて、ついに、裁判所も一太郎からWordに切り替わってしまいました。
先日、手続きに使用する書式の改訂があったので、弁護士会を通じて雛形を入手したところ、データはWordかExcel、PDFのみ。一太郎のものは一つもありませんでした。
一太郎は少数派なんだ……
自分自身が、なんだか遺物になったような気がした、でき事でした。
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