弁護士 谷脇 裕子
2011年11月21日(月)
「本当に闘っていたもの」とは?
このブログの原稿が掲載されるころには、結果は出ているでしょう。今年のプロ野球中日対ソフトバンクの日本シリーズ。
私の夫が中日ファンだからというわけではありませんが、今年は中日のことが気になります。いや、というより、本当は、落合博満監督のことが気になります。落合監督は日本一になって中日を去るのか?日本一にならずに去るのか?
8年間の監督生活で4度のリーグ優勝、そして1度もBクラスはない。勝ち続けた男の去り際がどうしても気になるのです。
落合監督が中日を去る理由については、いろいろ言われていますが、本当のところは私にはわかりません。ただ、監督がいつも言っていたのは、「勝つことが最大のファンサービスだ。」ということです。勝つことに徹し、なお結果も出してきたのに、ナゴヤドームの観客動員数は減り続けたといいます。なぜそうなるのか?彼が勝つために選択してきた一つ一つのことが中日ファンの気持ちとは重ならなかったのかもしれません。
落合監督が8年間本当に闘っていたものは、自分の価値観を、また自分自身の存在さえ許そうとはしない「時代」だったのではないでしょうか。
弁護士 谷脇裕子