弁護士 加藤 之拓
2023年01月31日(火)
契約書による外圧(?)
弁護士の加藤です。
最近、これまで取引のなかった東京や大阪の会社から、直接取引を持ち掛けられたという相談が増えてきました。
IT化の流れで繋がりやすくなったのかもしれませんが、これまでは昔からのお付き合いがある相手との取引だけであったのが、卸業者や下請け業者を介さずに直接取引をすることも増えてきたようです。
新たな事業展開や業務拡大に繋がることなので歓迎する状況といえるかもしれませんが、注意しなければならないのは契約書の存在です。
広島などの地域では、まだまだ詳細な契約書を交わすことなく取引をしてきた方も多いと思いますが、東京や大阪などの会社は取引の条件として契約書の取り交わしを必須としているところが多い印象です。
この場合、契約内容を協議して作成するのではなく、一方的に送り付けられた契約書にサインを求められる場合には、こちらの負担が大きかったり、何か問題が生じた場合にこちらが全責任を負う内容であったりする場合もありますので注意が必要です。
新規取引を獲得しようと前向きに動いている際に、何か問題が生じたときのことまで考えるのは手間もかかることではありますが、契約書に不慣れな方もそうでない方も「こんなはずではなかった」となる前に、専門家をうまく活用してチェックしておくことも必要だと感じる今日この頃です。